FX入門 - テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の基本

テクニカル分析は本当に有効か?

プロはテクニカル分析の前に市場の方向性を知る

テクニカル分析とは、「価格推移の特徴から相場の現状を把握して、将来の相場動向予測に役立てる分析方法」です。

 

この価格推移の特徴からという点がポイントです。つまり、価格推移の特徴さえ把握できれば、将来の相場予測ができるので、それまで外国為替市場にまったく関わりのなかった人でさえ、まるで外国為替取引のプロであるかのように分析して、話すことができてしまいます。

 

事実、テクニカル分析を駆使して市場分析する人を「テクニカル・アナリスト」と呼びますが、株式市場、外国為替市場、商品先物市場と複数の市場についてコメントしている人もいます。外為ディーラー、株式ファンドマネージャー、債券ファンドマネージャーといった対象となる金融商品を実際業務として扱っている人が、それぞれの専門マーケットの話しかしないのとは対照的です。

 

では、それぞれの市場のプロから見て、複数の市場についてコメントをしているテクニカル・アナリストはどう映っているでしょうか。

 

外国為替市場のプロから見ると、そういう方の外為市場に関する分析はやはり「浅い」と感じます。外為ディーラーには外為ディーラー特有のテクニカル分析の視点があるのですが、それには触れていないからです。

2008年 第1四半期(1〜3月)の3通貨動向

さて、私が使用しているのテクニカル分析の見方について説明していきます。下記の図は、2008年第一四半期のベア・スターンズショックの影響で、ドル円が一時的に1ドル95円台に突入したときのドル円・ユーロドル・ユーロ円のチャート画像です。

 

【ドル円チャート】
ドル円チャート
ドル円チャートを見ても2月末まで1ドル108円〜109円で推移していますが、3月に入って1ドル95円台まで急激に下落しています。ここで注意したいのは「ドル円」だけを見ていると、このときに「円高が起きているのか」「ドル安が起きているのか」を判断することができません。

 

【ユーロドルチャート】
ユーロドルチャート
ユーロドルを見てみると、2月末まで1ユーロ1・48ドル〜1・50ドルで推移していますが、3月に入って1ユーロ1・60ドル台まで上昇しています。しかしこれもさっきと一緒で、ユーロドルだけを見てもこの時点で「ユーロ高」か「ドル安」になっているかわかりません。

 

【ユーロ円チャート】
ユーロ円チャート
ユーロ円を見てみると2月末まで1ユーロ160円でしたが、一時的に1ユーロ153円〜154円まで下落しましたが、また1ユーロ160円まで戻っています。このことから、ユーロ円はもみあっているので「ユーロ高」も「円高」も起きていないことがわかります。

 

つまり、ドル円とユーロドルで起きていたのは主要3通貨本円を見ることによって「ドル安」と判断することができます。このようにある通貨だけ高くなることを独歩高、安くなることを独歩安と呼ぶため、今回は「ドル独歩安」になります。